愛されジョーズ

music writer 上野三樹

世界遺産とルーツを辿る旅。その②岡山&とうかさん編

いよいよやってきた6月2日、世界遺産とルーツを辿る旅への出発です。家を出るのは朝8時半と、いつもの幼稚園への出発時間と同じなので「朝が早い!」という緊張感は特になかったのだけれど、ベビーカー&大荷物&娘を連れて通勤ラッシュの中、品川へ向かうというのがまず最初の大仕事。いつもの最寄り駅からひとつ下りの駅の方が比較的空いているという情報をご近所のママから得て、自宅から駅までまずはタクシーに乗ることにしました。玄関で旦那に見送ってもらい、タクシーに乗り込んでいざ出発というギリギリの時になって娘が「赤ちゃんマンとナガネギマンも一緒に行きたい!」と言い出す。急遽、旦那に電話してアンパンマンのキャラクターをいくつか見繕ってもらい、マンションの下まで持ってきてもらった。(ちなみに、この①タクシーで行ったこと、と②旦那に見送ってもらったこと、が後に大きなミス発覚に繋がるのです……)

割とスムーズに、時間も予想通りに品川駅に到着し新幹線で岡山を目指す。何時発の何便、何号車のどこに乗ったかを義母に伝えておき、義母は新神戸から車内で合流。娘は新神戸到着時、すっかりお昼寝タイムだったので起きたら“ばあば”がいたことにびっくりした様子。後で「何で“ばあば”は新幹線から急に出てきたの〜?」と聞いていました(笑)。

岡山に到着すると、駅前に早速、ももたろうの銅像を発見。キジや猿や犬の他、たっくさんの鳩をお供に連れたももたろうと娘で記念撮影。駅からタクシーで10分ほど走ったところに、旦那の父上のお墓がありました。岡山の町はとてものどかで静かで、誰もいないお寺で義母と手を合わせてきました。お参りが済むと娘は無邪気にお寺の周りで走ったり飛んだりしていたので元気な姿を見てもらえたのなら良かったなと。私たち家族がいつかは還る場所なんだな、いいところだなと思いました。

まだ日差しが強い昼下がり、再び岡山から新幹線に乗り、広島へ。広島までは乗車30分ほどなので、あっという間です。八丁堀にあるホテルにチェックインすると、とうかさんというお祭りがこの日から始まるとのことで、町は既に賑わい始めていました。別名を浴衣祭りと言うそうで、日が落ちる前から浴衣姿の若い女の子たちがいっぱい。中には真っ赤な生地で広島カープの柄の方も。後ろには「ARAI」とユニフォーム風に書かれた粋な浴衣です。これも広島ならではの光景。娘も大好きなスーパーボールすくいなどをしたり、盆踊りのやぐらの周りをお散歩したりして満喫。今日は疲れているので早めに夕食をとってホテルで休もうということになり、お好み焼き「みっちゃん」へ。食後、店を出るとお祭りの賑わいは更なる激しさを増しており、大混雑の中、再びホテルへ。この期間にとうかさんが行われていることは調べて把握していたのですが、まさか予約したホテルが、お祭りの中心地ドンズバなところにあるとは露知らず。18時には夕食を終えて、19時には娘の入浴も済ませて、部屋でのんびりし始めたのですが、その頃、ちょうど祭りが本格的に盛り上がり始める。盆踊り会場があまりにも近すぎて、祭りの音が寝るには適さない音量でホテルの部屋中に響いてきました。しかも、ドドンガドン的な和風のビートならまだ、まだ耐えれるのですが、ドンッドンッドンッドンッ的な4つ打ち系から、サンバですか?トランスですか?って感じのビート、もしかして生でライヴやってます?って感じの臨場感溢れるサウンドまで、見えはしないので確認できないのですがとにかく大騒ぎでした。ホテルに居るのに祭りの渦中。子供がいなければちょっと覗きに行ってやろうとか思うところですが、とにかく耐えるしかないので、あえてテレビの音量を上げて何とか祭りの騒ぎをかき消そうとするぐらいしかできないまま。「いつまで続くんだろう……」という不安が募り続け、ようやくその音が止まったのは21時半でした。京都音楽博覧会でも、音止めもっと早いよ……。皆さん、とうかさんの開催中は広島ワシ◯◯◯ホテルには宿泊しないほうがいいですよ。お祭りを夜遅くまで楽しみたい!というような人はいいんだろうけど。早めに休んで疲れを取る作戦は大失敗でした。(つづく)

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