愛されジョーズ

music writer 上野三樹

入学式と緊急事態宣言とZoom取材。

ゴールデンウィーク明けまでの休校が決まっている中で行なわれた、娘の小学校の入学式。そして翌日には遂に緊急事態宣言の発令と慌ただしい日々。でもまぁ「セルフロックダウンしよーう!」とか言ってたわけだし、緊急事態宣言を言い渡されたほうが腹を括って家にいることができる。休校とはいえ小学校では「保護者の就労などの都合でやむを得なく児童が自宅にいるのが難しいご家庭のみを対象」とした受け入れがあって、朝からお弁当と参加票を持たせれば昼過ぎまで預かってくれます。その後は学童クラブの子供たちのみ、新入生は学校まで学童の先生が迎えに来てくれて、そのまま学童で預かってくれることに。学校と学童が連携プレーを展開するのはほんとに珍しいことっぽいけど、1年生は小学校から学童クラブへの移動や、ひとりで帰宅することも、まだ練習していないので本当にありがたい。

 

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*いざ入学式へ!写真を撮りながらのんびり歩いていた後に、ランドセルを忘れたことに気づきました…。

 

私も入学式の翌日は取材が入っていたので、やむなく登校させようかと思っていました。でも取材場所のレコード会社が外来者の訪問禁止となり、では出版社でやりましょうとなったけどそちらも同様の理由でNGとなり、結局はZoomを使っての遠隔取材となった。ちなみにこれにより、仕事が完全になくなってしまったのはカメラマンさん……。ある女性誌のエンタメ・ページでのお仕事なんだけど、美術館ネタや映画ネタが休館や延期でほとんど掲載できなくなってしまったため、私がご依頼を受けた音楽リリースのページを号を繰り上げて掲載することになったので締切もタイトになったりして。そしてコロナの影響でそわそわしてうっかりしていたけど出版業界はゴールデン・ウィーク進行に突入していたんですね。何か全体的に締切が早いなと思った……。

 

初めてZoomを使って取材してみてびっくりしたんだけど、アーティストとマネジメント、レコード会社スタッフ、編集者、ライターがそれぞれの場所からオンラインで集いながら、カメラを使って顔出しをしたのがライターである私だけだったこと。他はみんな黒い画面に名前だけ表示されている。これ……戸惑ったよね。音声だけで良かったの?背景とか気にして自宅リビングの白い壁のところでやりたかったから、リモートワーク中の旦那と子供を別の部屋に押し込んだり、綺麗めの服に着替えたりしたのに!なんかちょっと裏切られた気分(笑)。「これ、私だけが映像出る形なんですね」と恐る恐る編集さんに聞いたら「はい、これでお願いします」とのこと。画面越しにでもインタビュイーのお顔を見ながら話せると思ったので、ちょっとがっかり。でも、私の顔だけ出していることにはとても意味があって。相手が話している時に、音声だけだと「はい、はい」とか「そうですね」といった〈あなたの話を聞いていますよ〉というアピールの相槌を声にしなければいけないけど、映像で私の顔が出ていると声に出さずに頷いたり目を見開いたり、ちょっと笑ったりするだけで伝わるので、後で音源を文字にする時に己の余計な相槌が入っていなくて良い。お互いに別の場所にいても全然取材はできる。でも今度からZoomとかでインタビューする時は、誰が顔を出すのか確認しようっと。